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槇原敬之『軒下のモンスター』

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最近、LGBT関連の話題を多く見る。ま、個人的な意見を言わせてもらえれば、別段、誰がどんな性的嗜好があるかはどうでもいい。ただし、これまでの社会はそれを許容していなかったわけで、様々な問題が起こるのは当然のこと。人は、結局他人のことは理解できないので、悲しいかな、LGBTに限らずマイノリティに対する偏見ってのは完全にはなくならない。もちろん、程度の問題で昔より今、そしてこれからと次第に寛容にはなるんだろうとは思うけれど。

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前置きが長くなりました。今回は、槇原敬之の「軒下のモンスター」という曲について書きたいと思います。アルバム「Heart to Heart」に収録されている、いわゆるLGBTに関して書かれている(であろう)曲です。


Heart to Heart
槇原敬之

その時ずっと解けずにいた 謎の答えがわかった
好きになる相手がみんなと 僕は違うんだと

冒頭の歌詞でこの曲はLGBTに関する曲だと語っている。何かのタイミングで彼は自覚するわけです、自分の恋愛対象が他の人と違うことを。一応補足しておくと、槇原敬之本人の嗜好がどうかはここでは語りません。前述したように、誰がどんな性的嗜好があるかはどうでもいいので。ここでは、あくまでこの曲の中にいる主人公に対して思うところを書いていきます。

普通に結婚して 子供を何人か授かって
それ以外は幸せとは 誰も信じないようなこんな街で

いわゆる一般的な流れ、これはこれでオーソドックスだけれど合理的な幸せの1つのかたちだけれど、これ以外は幸せではないと決めつけるのは今の時代には合わないのかもしれない。が、先進的な考えを持つのはまずは都会から。この曲の彼は”突然田んぼの真ん中で”という歌詞が最初にあるように、どちらかと言えば地方在住者なんだろうな。地方は、よくも悪くも先進的な考えが浸透するのは都会に比べて遅めだし、そんな中でカミングアウトなんてできるべくもない。

僕のこの恋はどうやら うまく行きそうにない
わかってるそんなこと 誰よりもわかっているさ
だけど譫言のように 心は君の名を呼ぶから
ばれないように心の口を 必死に塞いでいる

だから、彼は自分に嘘をつくとわかってはいても口を噤むしかない。彼にはその地域での生活もあるんだろうし、周囲の人との関係も壊したくないんだろう。でも、自分の本心に気づいた彼は、自分に嘘はつきたくもないと思っていて、その葛藤の中で日々を過ごしている。

いっそ妖怪にでもなって 君を軒下からただ見ていたい

ここ、思いつめている彼の心の内が見て取れる。自分のことを他の人とは違うとは自覚しているものの、それを単なる違いなんだと思えず、そのことに対して”妖怪”に例えながら、自分はおかしいんだ、普通の人じゃないんだと考えてしまっていることが悲しい。

僕はモンスターのように 真夜中に一人抜け出して
月明かりの河原で心の 口を塞ぐ手をどける

自分は妖怪、モンスターであると思っているとき、もちろん、周りに誰もいない真夜中、そんな時だけは自分に嘘をつかずに好きな相手の名前を”遠慮がち”に叫んでいる。まぁ、王様の耳はロバの耳みたいな。でも、そうしないと彼の心が破裂してしまうんだろうと。

LGBTに限らず、他人と違うことを考えたり認識したりすることはとてもエネルギーがいる。果たして自分は正しいのか、自分は変じゃないのか、誰かに認めてもらうにも表現すること自体が怖くてできない。そんなことって、よくあることなんじゃないかと。他人と違うってのは、その本人にとってはやっぱり怖いことなんだよね。

ただ、少しづつではあるけれど、多様性と言うか、違うことは変ではなく個性であると言う認識が広まっている。まだ充分ではないと思う人もいるかもしれないが、革命でもしない限りそうそうハイスピードで人々の社会通念は変わらない。今日より明日、明日より明後日みたいな感じで、日々少しづつ前に進んで行く社会で今はちょうどいいんだと思う。

 

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